反面教師をこえてゆけ

意外と、先生は選べない。

私の子供も小学生が板について、日に日に成長していきます。
小学生ともなると成長度合いと言うのは測りづらいです。幼児の頃のように「〇〇ができるようになった!えらい?」的な要素があればこっちも分かりやすいのだけど。とはいえ、小学生ともなれば当たり前にできるようになった事、年齢相応に出来ていて欲しい事、をいつまでも褒めていたら、もっと頑張ろうという意欲をなくしかねないので、普通にできるようになったら褒めてあげないよと言い聞かせたりしています。

最初は親が先生となって子供たちを育成し、親の手に余るようになれば、先生に育成を委託する事になります。親を選ぶ事は出来ないというのはさておき、これまで自分から先生を選ぶ事ができる機会はありませんでした。

ライザップとか予備校などは人気の先生がいたり、自分に合う先生を選んだりという事が出来る(?)ように思いますが、基本的に学校の先生を選択するというのは不可能でした。大学であればもう少し幅は広がると思いますが、自由に選べるという程ではないでしょう。

人生の中で先生を選べる機会って少ないです。
良い先生、悪い先生、・・・自分で選択できないからには、その期間はうまくやっていくしかありません。先生の信者になるか、アンチになるかは自分次第です。

 

完全な先生などいない。自分と合うか合わないか。

さすがに30年も前の事になると記憶が抜け落ちているのですが、印象に残っている先生はいて、何かの拍子にふと思い出す事があります。すべてが曖昧なのですが、思い出すシーンと言っても心に刺さる名言や苦言、叱られた事なんかではなく、日常のワンシーンだったりします。そう思うと過ぎ去っていった日常だけど、記憶のどこかに引っかかるものがあって似たような事があると反芻するかのように記憶から引っ張り出されてしまうのでしょう。逆に言えば、当時は強いインパクトを持っていた事も大抵は忘れてしまうって事です。「嫌な先生だったな。」という一言で片づけられてしまう。

先生と生徒という関係性は覆す事の出来ない上下関係のため、何とかその場をしのいでいくしか方法がありません。少なくとも義務教育の期間であれば完全に逃げ場がないため、だましだまし生活していくのが最良の方法となります。子供の頃のようにストレス耐性が低い状況では結構しんどいでしょう。反面、子供の頃は思い詰める前にコロッと忘れてしまう機能も付いているので良くできているなぁと思います。

完璧な先生などいません。先生も人間なので人情で動きます。懐いている子は可愛く見えるし、反抗する子は疎ましく思えるでしょう。それは結局はお互いのフィーリングとしか言えません。みんなが良い先生だったという感想を持つ場合、「先生が良かった」という現象は「先生が周りの空気や環境、生徒同士のコミニュケーションを円滑にする事が出来た」から評価されているわけで、1対1の評価ではなく、総合点で評価なのだと思います。

世に言われる良い先生は、懐が広いという部分は間違いなくあると思いますが、それ以上に関係者を巻き込む事が上手いという事なのだと言えるのです。

 

反面教師をうまく使えるか。

「良い先生だった」と感じる事は大切だと思います。それにより勉強も捗る事は多いでしょう。教え方が上手であればさらにポイントは高いですし、自分に対するプラスの面も大きいと思います。恐らく、誰でも同じ事が言えるです。そうすると、「良い先生」に対するアプローチよりも「悪い先生」である反面教師に対するアプローチを工夫する事で、自分に対するプラス面を生み出す事が出来るかが決まると思います。どこが悪いのか、悪いと思うのはなぜか、それに対して自分はどのように行動するかーなど分析をして、俯瞰して考えて見る事で自分が何を補わなければならないのか明らかにする事が大切だと思うのです。何年も悪い先生に当たってしまったーと言い続けていたら、何年んも良い先生に当たり人ととは大きな差が出来てしまうように思います。

 

会社に入ると何人も反面教師がいて、あんなおじさんになりたくない!と思われる人も多く、本当に役に立たない人もいます。そういう人達と進んで絡んでいく必要は無いのですが、どういう経緯でそうなってしまったのかという事を知っておけば、先々の人生に役立つと思います。反面教師とは自分がなりたくない姿を実現している人なのだから、注意深く観察する事で自分が同じようにならないためにリスク回避に繋がるのではないかと思うのです。(ハラスメントは論外ですが。)

 

最近では何が正しくて何が間違っているかと区別する尺度は、どんどん曖昧になっていて、自分で決める範囲が広くなったように思います。若い人には若い人に合った尺度が、年寄りには年寄りの尺度が必要であり、最後は「自分で決める」しかありません。そんな時は反面教師を使って、あんなふうにならないためにどうすれば良いかーを考える事で自分で決めた理由をハッキリさせていく事も必要だと思います。

はてブも転職エントリー増えましたよね。)

 

おしまい。