保育園も義務化しちゃえば。保育にお金払いたいと思えるか


堀江貴文氏「保育士は誰でもできる仕事」発言に対し賛否分かれる - ライブドアニュース

 

うちにも保育園に通う子供がいるので、この話題について書こうと思います。

 

保育園に子供を送り迎えや行事に参加しているだけでも、保育士さんの仕事はハードだと想像してしまいます。言うことの聞かない子ども達にイライラしてしまいそうな状況でも笑顔を絶やさないように働き、上司(園長)からの評価を気にしながらモンペの対応を迫られる。家庭ごとのもろもろの事情を汲みながら、最善な選択肢を模索する。などなど…コミュニケーションにストレスを感じやすい私には続けられない職業だと思います。

 

その反面、関係者は多いもののコミュニケーションは普通のサラリーマンでも必要な事ですし上司の目やクレーム対応などは日常的な業務でもあります。職種によって大きく違うのは当然ですが、サービス業と捉えたならばそれほど特別ではないかも知れません。

 

そうなると、仕事としては「子供の世話をする事」が特別です。しかし、子供の世話をするという言葉で括ってしまうと、「親なら誰でもやっている事」になってしまうのです。

 

もちろん仕事とプライベートは違うという観点は必要です。
例えば家を建てようとした場合、自分で建てる事もできますが、ものすごいコストがかかるので、対価を払って大工さんか住宅メーカーに頼むのが賢明です。

では保育、子育てはどうでしょう。子供を1日世話をするという作業は専門家に頼むべきでしょうか、自分でやるべきでしょうか。もちろん家庭の事情によるため、良し悪しはありませんが、収入という観点で捉えると良し悪しが別れて来ると思います。

 

保育料が月に3万円とした場合

  • 月の手取り2万円なら、赤字
  • 月の手取り6万円なら、3万円の黒字
  • 月の手取り10万円なら、7万円の黒字
  • 月の手取り20万円なら、17万円の黒字

稼げる親になればなるほど、保育して貰う事のメリットは上がります。 仮に月100万円稼げる人ならば月に20万円払っても80万円は手元に残るのですから保育して貰う方がお得です。そうなると、稼げない親ほど相対的に保育の価値が下がってしまう事になってしまいます。赤字になるくらいなら自分で世話をした方が良いわけで。

結果的に保育にいくらまで払っても良いかという基準は、サービスを受ける人の裾野が広い事により家庭毎に大きく乖離するだろうと想像できます。払ってもいい金額の限界を超えてしまうと、自分で子供の世話した方が良いかなと考えるでしょう。
 実際には子供の年齢と世帯収入に応じて保育料は設定されるため、もっと複雑ではあるもののおおよその考え方として当てはまると思います。

 

 

なので・・・

 

保育園、幼稚園も義務化してしまえば良いのにと思うのです。

小中学校は既に義務化されていて、基本的に教員免許を持つ教員が授業を行いますから普通の親では代替出来ません。高校に行くのは自由ですが、高校の授業を普通の親が全て世話するとなるとかなり厄介でしょう。自分も勉強して子供にも教える事になりますからかなり苦労する事になります。大学は言わずもがな・・・。

保育(お世話をする)と授業(勉強を教える)の性質は違うのですが、保育に関しても保育士という免許が必要な事業に変わりはありません。違うのは普通の親でも代替出来てしまう事だと思います。

 

ならば、保育を代替できないように、親が保育する事も免許制にしたら良いのではないかと思うのです。

 

基本的に保育園も義務化した場合、自分で子供を育てたいというニーズを満たせなくなりますが、子供を自分で保育したい親のために、「我が子の保育免許」の取得を義務付けるわけです。もちろん何年もかかって取得するものではなく、1か月程度の授業、試験で取得できるものとしておけばいいと思います。こうする事で無知な親による子供たちの被害を減らせる効果もあります。もちろん試験に合格しなければ免許を取得できないため、必ず保育園に保育を委託する事が必要と条件付けします。

 

義務化と同時に保育士の給与水準を上げる事ができると思います。子供の人数も減ってくるのだから国が高めに設定すれば解決するし質の高い保育士も育てやすくなるでしょう。逆に子供を自分で育てる人は国から給付を受ければいいのです。月10万円とか。そうすれば稼げない親は自分で面倒を見るし稼げる親はお金を払ってでも保育させる事になります。

保育園に通わせる事が親の理由(特に金銭的なもの)であるならば、こんな考え方も必要ではないかと思います。

 

子供の面倒を見るのは親の責任でもあり、金銭的なものだけで語られるべきではないと思いますが、どうせ正解なんてありません。この話題に主役であるはずの子供達は出てきません。 制度的な問題は迅速に解決させて、子供たちが主役になる保育の中身(食育や運動などカリキュラム面)に議論が進むようになって欲しいものです。

 

おしまい。

 

追伸

ホリエモンTwitterで丁寧に真意を解説されていたようです。本当に感情論だけでは解決できない問題だとおもいます。