線香花火と子供たち

まだ夏には早いけれど、汗ばむ季節になりました。
日中のみ寒暖差が大きいことや、日常の慌ただしさから先延ばしにしていた衣替えをやっとすませたばかりです。日中の寒暖差だけでも体調をくずしやすいのに、建物内の空調が良い温度にならないものだから余計に体に負担がかかりますね。

 

さて、気候も良くなり夜も暖かくなってきた事もあり、子供たちがお呼ばれした内輪の花火会に出かけてきました。
火遊びは子供たちの心を刺激して、おっかなびっくりだけど興味深々で楽しんでいました。小学生になった子供たちはちゃんときまりを守って遊んでくれるから助かります。もう少し大きくなると悪ふざけがすぎて、よそ様に迷惑をかける心配もありますが、それもまた経験。親が尻ぬぐいしなくても良い程度で羽目をはずして貰いたいものです。
親の目線で観察すると自分たちが通って来た経験を今を生きる子供たちが体験しているというのは、何となく感慨深いものがあります。同じような経験を通して子供たちと気持ちを共感できるというのは良いものです。例えば一緒にゲームをしても、自分が子供の時とは変わりすぎているから、その当時の気持ちとは全然違うんですよね。

 

今回は打ち上げ花火のような祭りの要素もなくて、数の限られた手持ち花火をするだけです。用意された花火はあっというまに無くなってしまい、思ったよりもかなり早く終了。子供たちは口々に「もう終わりー?」と言います。はかないです。お金もかかるからそんなに買えないよ・・・。

最後はお決まりの線香花火です。しかし最近の線香花火は長もちしないですね。
昔の線香花火は古くなってしまったものであっても、火の玉がポトリと落ちるまで、じりじりと時間があったはずです。

 
ちょっと調べて見たら、理由がありました。

最近の線香花火は昔より短命、東西でも違う!? - ウェザーニュース

2017/08/22 06:09 ウェザーニュース

ただ、最近の線香花火はほとんどが海外からの輸入もの。安価な代わりに火の玉が落ちやすいんです

線香花火の製作所は、今では国内に3軒しか残っていないそう。

 

なるほど。
むかしは日本製の線香花火が当たり前だったのでしょう。
線香花火の情緒が分かる職人さんたちが作っていたのであれば、最後まできれいに見せる事にこだわっていたのではないかと思います。

 子供たちの経験して感じる事は、自分が子供の頃とは大きくちがし、そもそも一人一人の感じ方はちがうはずなのだけど、なんとなく線香花火の良さが伝わっていく事はうれしいように思います。日本製の長持ちする線香花火を買ってみようかな。 

西の線香花火(15本入)と東の線香花火(15本入)の純国産セット

西の線香花火(15本入)と東の線香花火(15本入)の純国産セット

 

 

危ないし面倒くさいなーと思いながらも、こんなに楽しそうにしてくれるのはうれしいなぁと感じます。そして自分が子供の頃、自分の親もそういう気持ちだったんだろうなと思いをはせるのです。それと同時に、子供の頃の自分は親の事なんてあんまり考えていなかったと理解できます。愛される事は無償だったんですよね。子供だから愛されているという事は当たり前なのだと。父親は離婚して家を出て行ってしまいましたが、いつまで経っても自分の子供という気持ちは消えなかっただろうと思います。
虐待する親は、子は親を愛するべきとでも思っているのかも知れません。子供が育つためには親でなくてもどこかに見返りを求めない無償の愛が必要なのだと感じます。危ない事をしていても受け止めてくれる存在が。

 

線香花火を眺めながら、若い時は激しく火花を出して、歳を取って丸くなってじっと耐え、最後はぽとりと落ちて消えていく…人生の流れを感じ、もう火花を出す歳じゃなくて落ちないようにしがみつく頃だなと感じます。でも、単純に社会や会社にしがみつくだけじゃなく、子供たちの記憶に残るような親でありたいとも思うのです。仕事だけじゃなく子供たちに一つでも多く楽しかった記憶を残してあげたい。
(心の中ではそう思うのですが、現実はなかなか難しい…。)

 

 おしまい。