仕事が嫌いになるのは、自分と他人の人生と比較するからだと思う。


人間は35歳から仕事に嫌気がさすことが調査で明らかに - GIGAZINE

 

調査対象の偏りが良くわからないので、信憑性に疑問が残る記事ですがこのネタに便乗して私が思った事を書いてみます。

 

30代にもなれば色々あるでしょうよ。

30代後半と言うのは、個人毎の人生にかなりのバリエーションが出来ている頃だと思います。仕事の内容や稼ぎだけではなく、既婚と未婚、子供の有無、親の有無、健康と不健康などなど、インパクトのある人生の違いが分かりやすくなる頃だと思います。

 

子供の頃、人生を考えていたか

これまでの人生を振り返ってみると、生まれてから未就学の間は自分の意志で人生を変える事は出来ず、親に育てられるがまま生きてきます。(それに疑問を持つ事も無いわけですが。)小学校に入ると色々な事を学び考えるようになります。自分が楽しいと思う事や得意な事を見つけられるようになります。反面、逆に親の顔色を見て行動を変えるとかストレートではないコミュニケーションを徐々に身に着けていく頃になります。この時も親に逆らう事は出来ないのですが、思考能力については家庭環境毎の違いが生まれるためバリエーションは広くなっているのではないかと思います。(人格が形成される時期)そして、大半の子供達は義務教育の中学生まで小学校からの延長になると思います。

 中学生までで、同級生と自分の人生が全く違うものだと考えたでしょうか?もちろん変わり者のヤツやべらぼうに勉強ができるヤツ、腕っぷしの強いヤツに金持ちのヤツもいたと思いますが、それはまだまだ個人の特徴でしかありません。同じように学校に来て同じように授業を受ける事が日課なのに全く違う人生を歩んでいると感じる事が出来たでしょうか。個人毎に中身は違うはずですが、自分が認知できる範囲では似たような生き方をしているという事しか感じなかったと思います。

 

高校生になると、賢いヤツ賢くないヤツが分類される事も明確になりますし自分がどのあたりのクラスターに含まれるのか実感できるようになります。少しずつ大人になった時の事を考える必用もありますし、就職するのか進学するのかという人生の岐路にも立たされる事になるため自分の人生と人の人生を比べる事を考えるようになると思います。私は進学校 だったので、大学に行きました。大学になると、ちらほらレールを外れようとして、やんちゃな行動をする人やパチンコにはまる人も出てきます。もしくはバイトばかりしていて学校に行かない人も出てきます。 私の経験ではやっとこの辺でやっと「いろんな考えの人がいるんだ。」と再認識できたように思います。

尖った人に会わないと、人生の違いが分かりにくい

子供の頃から脈々と培われて行く、自分に合うタイプの人間と付き合っていくスキルなのですが、安定した生活環境を手に入れるためには必要な事だと思います。心地よい空間を作った方が良いに決まってます。でも、それに染まりすぎる事で他の人の生き方を毛嫌いする事があると思います。例えばギャンブル狂いの人と交わる気は無いですが、特別な趣味を持っている人はどうでしょうか。自分はやらない趣味を持っていた場合、その人の話を聞くだけで新しい考え方を得る事ができるのではないでしょうか。しかし興味ないから~と話も聞かなければ話は広がりませんし、見識も広がらないでしょう。

 

総じて自分の人生が特殊だと思っている人は、ほとんどいないのではないかと思います。恐らく社会的に成功した人であっても、本人にとっては「ちょっと違う」程度の感覚なのではないかと思います。しかし一般人が有名人の自伝などを読むと、想像もつかなかった人生を送って来た事が分かり興味深く思うものです。有名人の人生を知って、自分の人生とは違うとハッキリ感じる事ができると思います。逆に言えば、意図的にそのような行動を取らなければ、自分と隣の人の人生が全く異なる事を意識できないように思うのです。

手が届きそうで届かないと感じる部分が、一番不快と感じる

35歳位になれば、色々な経験もしているでしょうし自分の人生を選択してきた過去もあるでしょう。これまでいくつもの選択をしてきた中で今の自分があります。別世界の有名人ではなく、近くにいるデキル同僚やデキル上司の人生と自分の人生を比較してしまうと、マイナスの感情が生まれるように思うのです。

  • 「あいつができるのだから自分もできるはずだ。」
  • 「あいつが評価されて、自分が評価されないなんておかしい。」

若いうちならば、それ程問題はありません。それだけ頑張ればいいのですから。でも、35歳ともなるとどうでしょう。頑張って何とかなる差なのでしょうか。恐らく簡単には覆す事が出来ない状況になっていると思います。でも、まだやれると思える年齢でもあります。あいつの人生と自分の人生を比較して手が届きそうで届かないから、イライラする・・・そういう事なんじゃないかと思うのです。

年齢的にも成熟し、周りの状況も客観的にみられる状況になった時、他人の人生と自分の人生を比べてしまうと隣の芝が青く見えてしまうんじゃないかなと思います。今の仕事じゃなければもっと楽しい人生だったかも知れないのに・・・とか、違う部署に言っていたら違う人生だったのにとか、違う会社だったら・・・とか。

 

結局は自分の人生は自分で決めるしかないでしょう。仕事が嫌いと言うのは、自分が違う仕事を選択していない、選択できる状況にないという事だけが理由なのです。(仕事が嫌なら転職してしまえば解決するのですから。)

他人と比較して自分が不幸だと感じてしまった時は、一度他人の事を忘れて、自分が良いと思う選択肢を実行する必要が有るのだろうと思います。それは家族の顔色を見たり世間の事を考えていてはとても難しい事だと思います。30代後半は特に難しい時期なんじゃないかな・・・。 私も頑張らねば。

 

おしまい。