中国のSE

かなり前から中国の会社に仕事を依頼していますが、作業のクオリティはどんどん向上していると感じます。それも、「中国人も日本人に追い付いてきたな」などという上から目線の話をする事はできない状況で、日本人よりもよっぽどスキルが高い人が存在します。日本との取引をしているメンバーである時点で、かなり上位層であるという点は否定できませんが、底上げされているという印象です。

 

メンバーの入れ替わりが速いため、当たり外れが大きいという印象がありますが、個人毎のスキルが上がっているという点とチーム力が上がっているという点は間違いないと思います。

 

この状況を「昔の日本と同じなんだろうな。」と片付けてしまう気にはなれません。根底に流れる文化や価値観が異なる事や、コミュニケーションツールの進化により世界が狭くなっているという事実があるからです。また一般の人が許容できる品質が頭打ちになっているため(100円ショップやユニクロで品質的に十分だと感じることができる。)超高品質が求められる分野でなければ、現在は中国を筆頭にアジア圏の方が圧倒的に有利なのだと思います。きっと品質確保の横展開が容易になってきているのだと思います。

 

何より仕事をしたい、儲けたいという気持ちが強い。日本から見れば安い賃金なのに、中国では相当な給料を貰っているんだと思います。そして何より、さっさと転職していく。日本企業との取引では先が見えている…と感じているのではないかと勘繰ってしまいます。すべての中国人に当てはまるわけではないのですが、人口の一割がトップランナーとした場合でも、日本の何倍も存在するわけなので、その物量に勝てる気がしません。

 

ただ、本当に強いなと思う事は、海外と仕事をしているという事だと思うのです。物怖じをしないのは、そういう文化である事が大きいのかと思います。お国柄で失うものが無いから、前だけを見て仕事するという事なのかも知れませんが。

 

他所の良いところを真似すべき!と安易には言えないのですが、自分を含め、日本人は文化的に外国と繋がる事に苦手意識を持っているという面は否めないと思います。日本の人口がどんどん減っていく中で、気軽に外国人と交流を持てるようになれば、もっと楽しく、いろんな選択肢を広げて生きられるように思えました。

 

とは言え、自分の凝り固まった頭では、「外国」と思っただけで、とてつもないハードルを感じます。一緒に仕事をしてくれる外国人がいるにも関わらず…

子供達の世代は、子供の頃から外国に慣れ親しんでヒラリと壁を乗り越えて行けるといいなぁと思うのです。

 

おしまい。