スマホを育児も心配だけど、親のスマホ中毒も心配


スマホを育児に使ってもいい? 心の成長への悪影響を心配する声も (産経新聞) - Yahoo!ニュース

 

スマホは間違いなく便利

スマホは若い世代にとってはインフラ化しています。高い通信料を払ってでもスマホを持ち、日常生活を便利に楽しくすべく活用されているます。そして単純に便利。頭の中で考える大半の事はデジタルで実現できてしまうと思われるくらい便利に使える世の中になった気がします。これからも止まる事無く進化していくのは間違いないですね。

 

コミュニケーションツールとしてのスマホ

今時の小学生であれば、スマホはコミュニケーションツールとして利用できます。小学校低学年の娘も電話機能はもとより簡単なタイピング(フリック入力)ならお手の物です。スマホ体験は遠くの親戚と話もできるし、写真だって見る事ができる。その気になればメッセージも送れると一回でも経験したら、使えると便利だなと直感的にわかってしまうと思います。

しかし、この便利さが罠。子供たちの様子を見ると、スマホではコミュニケーションしている相手がどんな様子なのか想像しきれてはいないようです。当たり前ですが、文字情報や写真では本当の姿は全然伝わりません。だから子供たちの表情はそんなに変わらないのです。おもちゃとして遊んでいる事は楽しそうに見えますが、それ以上は無い。実際にお祖母ちゃんが遊びに来てくれた時、子供たちの表情も大きく変わります。面と向かって話をする事で表情や肌の感触、臭いなど様々なリアルの情報を得ているので、それに応じて様々な表情を見せてくれるように思います。

 

そういえば、テレビも?

インフラ化した時点で、生活の必需品になってしまうため、放棄する事は難しくなります。極端に言えば、綺麗な水が出るから水道を使うだろうし、夜でも明るいから電気を使うでしょう。電子レンジも直ぐに温まって非常に便利だし、直ぐにお湯の沸くポットも便利。家の中の大半の物は道具として使われているのだけど、完全になくてはならないインフラになっています。

テレビはどうでしょう?テレビの地位は下がっているものの、情報の拡散度においてはかなり優位を保っていると思います。天気予報や災害情報、地震、台風、交通情報、はたまた、某国のロケット発射、下世話な情報まで無料で拡散されています。ひと昔前は子供たちのテレビに対する影響について、とても議論されていたように思いますが目が悪くなるという程度だったではないかな。品の無い番組に対するバッシングもありましたが、今ほど厳しくはなかったように思います。

子供の頃は、家に帰るととりあえずテレビをつけていました。今思えば、習慣化されてしまっていたのだろうと思います。何を見るともなく、テレビの中の話声を聞いているような・・・それが普通でした。テレビを見すぎると馬鹿になるとは、よく言われた事を思い出します。テレビをじーっと見つめている姿を傍から見ていると、よほど馬鹿っぽい顔をしていたのかも知れません。(私は小学生からゲームっ子になってしまいましたが。)

 

テレビ育児してました

少し昔は子供がぐずるから、親が手を離せないからと言って、テレビを見せる事が多かったのではないかと思います。実際、自分の子供達にもテレビを見せる機会は多かったです。「NHK教育おかあさんといっしょ」とか。もう少し大きくなったら、「となりのととろ」とか。今だから思える事ですが、子供達と一緒に見ていたから、見終わった後に自然とコミュニケーションしていました。片づけをしながらでもテレビを見る事はできるので自然と歌声が聞こえてきたり、テレビの音声を聞く事で何をやっているのか親も理解できていました。親と子で共通の話題を持つ事が出来たのでテレビの歌やキャラクターをネタにして円滑にコミュニケーションできるというメリットがあった気がします。

 

スマホで育児は効率的なのだが…

スマホでテレビと同じ事をしようとするのは、ちょっと無理がありそうです。子供たちにスマホで動画やゲームなどを与えた場合は、子供達が最も刺激的なものを優先的に使ってしまう事です。飽きるまで何度も何度も同じ動画を見たり(見させたり)、同じゲームをやったりする事になります。親もそれを良いとも悪いとも言いません。だってスマホを与えて育児をするのは「子供達が一人で遊んでいて欲しいから」という理由しか思い当たらないからです。親が忙しいから子供には楽しく集中していて欲しいのです。スマホ育児は非常に効率的。

テレビは、どこかのタイミングで番組は終わり別の内容に変わります。全く同じ内容をずーっと見続ける事は無いですし、子供はテレビの内容ががつまらなくなれば、親に話しかけてきます。NHKの幼児向け番組は1つの番組が短く作られており、子供が集中できる時間であると同時に長時間見続けない配慮をしているように思います。テレビ育児が良いというわけではないですが、スマホ育児よりも悪影響が出にくいのではないかと思います。

 

親のスマホ時間を作るためのスマホ育児ではないか?

スマホ中毒の親はスマホ育児をして、自分の世界を楽しんでいるのではないか…と心配です。親がSNSやゲームをするための時間を作るために子供達をスマホに任せているとしたら負の連鎖は断ち切られず、子供たちは成長してしまうのではないでしょうか。子供たちは親がスマホに熱中して自分の事を相手してくれないと思えば、よいこでスマホを使うようになり、それが当たり前なんだと思うようになるでしょう。パチンコをするために子供を車の中に放置できる親がいる世の中ですから、スマホ中毒の親がいても何ら不思議ではないですよね。

親のスマホを取り上げてくれる人は誰でしょう。そんな人は、いないのではないでしょうか。病的になれば家族が取り上げてくれるかも知れません。でも大人のスマホ中毒は自己責任としか言われないのです。何でもできるが故に依存が強くなってしまい、抜け出せなくなってしまう。

自分がスマホを持っている時間を考えただけでもかなり長時間だと感じます。スマホを忘れて出かけてしまうと不安になる程の中毒者です。30分、1時間と何も持たずに暇を潰せるだろうか…

 

終わりに

テレビもスマホも使い方次第という結論にはなるのですが、「親と子が一緒に使う」のがポイントなのでしょう。見せっぱなし、渡しっぱなしではなくて、どんなものを見たのか、どう思ったのか と言った本当のコミュニケーションに繋げていく事で悪い影響は緩和され、新しい知識を得るためのメリットが生まれるのではないかと思います。そして、親自身もスマホに支配されている時間を緩和できるよう、意識した方が良いのだと思います。

 

ワンオペされている忙しいママさんには本当に頭が下がります。お疲れ様です。

 

おしまい。