転職した人と転職していない人の壁は大きい

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会社の方針と自分のやりたい事が合わないんです。
久しぶりに会った同僚と昼食を取っていると、この言葉が聞こえて来きました。


「そうだね、本当に嫌なら辞めるしかないね。」
と、結論はそう決まっているのだけど、その言葉を言えない自分がいます。

 

普通に考えたら、平社員が社長や会社の方針と自分の考えが合うはずなんて無いのです。ピタリと合う人ならば、その人は重役に昇進しているでしょう。多くの場合、平社員には重役たちの思いなんぞ正しく伝わらないので中間管理職が良いように解釈してブレイクダウンした実績を作れる方針を再設定します。この時、社長や会社の方針に沿うように見せかけて、実績を作りやすい目標にすり替えています。夢や未来を語るだけでは飯は食えないですから実現性の高い目標に変える事も重要な役割だと思います。

 

社長や会社の方針を本当の意味で意識したいのであれば、昇進して幹部になる以外にはありません。社員満足度なんて言葉がありますが、仕事がきつくなくて、給料がそこそこ貰えて、将来性がある会社ならば何もしなくとも社員満足度なんて上がっていくでしょう。会社が好きか嫌いかなんて、その程度の事じゃないかと思います。そうでなければ、有名な起業家の自叙伝で登場する「この人に惚れた」的な要素ではないでしょうか。

 

こんな風に思っているからこそ、辞めればいいと思う反面、割り切って考えた方が良いとも考えてしまいます。しかし、「嫌なら辞めるしかないね」と言えない最大の理由は自分が転職をしたことが無いからです。どう転んでも、一つの会社でしか働いた事のない自分が何かを言えるのか?と考えてしまうのです。転職経験の無い人物が言う、「辞めればいい。」というのは、某インフルエンサーたちが個人主義で働け!と言い放つ言葉を無責任に引用している事と大して変わらないと感じてしまうからです。もちろん、人気のあるインフルエンサーには実績と経験があるので無責任に発信しても嘘はついていません。しかし、私にはその経験もないから無責任に発してはいけない言葉のように感じるのです。変化を起こした人、変化に巻き込まれた人の経験値は高く、自分はその経験値を得られていないと思うと大きな差がついているようにも感じます。

 

終身雇用は終わりを告げると言われ、企業がリストラを行う事に対する批判も薄くなっていくと思います。悔しいけれどインフルエンサーの言う事は間違ってはいないんですよね。会社という看板を失った自分がどうやって生きていくのか。
自分もリストラされるつもりで考えておかなければいけないと思うのです。

 

 

 おしまい。