今の日本人は一番健康な状態かもね

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通勤電車にのって感じる事

私は週に何日か電車で出社します。在宅ワーク推奨と言われるご時世でも現地でしかできない作業があるので電車を使う必要があるから。20年以上も通勤しているから多少の通勤ノウハウは蓄積されている(特にお腹の調子とトイレ位置ね…)けど、混雑した通勤電車に乗りたいと思った事は一度もない。それでも無心で乗り続けられるのは、みんな同じようにガマンしてると思えるから。自分だけが苦しい思いをしていると思ったら耐えられないでしょう。

 

さて、同じ時間の同じ電車に乗っていれば、同じ電車に乗っている人の行動が見えてきます。通勤電車を快適にするためには回りの状況にも意識を向けないとね。そんな、お互いをけん制しながらガタゴト揺れながら進む通勤電車ですが、コロナ以降に異変を感じました。

 

「あれ、みんな穏やかになってないか?」

 

世話しなく貧乏ゆすりするおじいさん、新聞を睨みつけるサラリーマン、スマホゲーム興じる女性もみんな心なしか穏やかな様子に見える。人がいないだけで、競争がないだけでこれほど人は穏やかになれるんだ。
今までは強いものだけしか与えられなかったパーソナルスペース。でも今は自由に手に入れる事ができるから戦闘態勢を取る必要もない。(さすがに席に座れないけどね。)満員電車のベビーカー問題も発生しない、騒がしい学生問題も発生しない。みんなバンザイ!唯一、こんなご時世でも出社しなきゃいけない事を除けばね。
ふと、このまま遠くまで旅に出てしまいたい衝動に駆られるけれど、満員電車に揺られていた時に感じていたアレとは一味も二味も違う。

 

不快がなければ、快適になる

車内では咳をしている人が少ない。間違いなく。のどがイガイガしているおっさんもほとんどいない。泣き出している赤ん坊もいない。急病人が出て列車が止まる事もない。電車と人がぶつかったアナウンスを聞くこともない。ない。ない。ない。
人が少なければトラブルは少なくなる。自分が電車に乗らない分だけ少なくなる。快適になる。なる。なる。

電車を通勤に使っている時点で快適がMAXになる事はないため、在宅ワークが最強なのは変わらないのだけど、どうしても通勤が必要な人に対しても圧倒的にプラスの効果を生み出していると思う。

 

今の日本人は一番健康な状態

病気をしていても調子がいいと思う日はあって、医学的意味とは少し違う健康をがんがえると、今の日本人は一番健康な状態だと思う。仕事でストレスを抱え病気になり、薬で病気を治して仕事に向かう・・・それが生きるという事だけど、間違いなく健康じゃない。(今の医療機関や社会インフラを支えている方は、高ストレス状態になっていて健康ではないと思いますが。)

4月の自殺者数、前年比約20%減|TBS NEWS

20%という数字だけ見ても仕方がないとは思うけれど死にたくなる人が減った事は喜ばしいでしょう。今回、少しだけ救われるのは、自分だけが被害にあったわけじゃない所だと思う。右を向いても左を向いても何かしら被害を受けている。もちろん影響の大きさは全然違うのだけど、被害が0だと言える人は一握りだと思う。私も今は仕事があてがわれているけれど、数か月後に潤沢な仕事があるとは限らないし給料が下がる事は間違いない。(少なくとも上がる要素はない)

 

自分たちだけが苦しいという発言は、自分たちが特別苦しいという発言は、社会が循環していて繋がっている事を認識できていない。今はみんな苦しいからみんなで助け合おうというのが必要な状況だから。止まった車を動かすのは難しいけれど、動き出してしまえば小さな力で動かすことができるみたいに、力を合わせて景気を動かしていくのが健全だと思う。

 

人と会わない事で直接的なストレスを感じる事が減ったけれど、会った事もない多くの人が自分と同じように苦労していると考えるだけで気持ちが楽になる。それは皮肉な事であるけれど人間らしいと思う。自分だけ隔離され悲惨な状況になってるとしたら、正直耐えられんよ。(感染者の方はきついだろうな…)

 

これからの揺り戻しがどうなるのか全く分からないけれど、今が心身ともに健康な状況じゃないかと思う。特定の人たちだけが不幸に不健康になっていかないように世の中が回っていくといいなぁ。

 

 

おしまい。