妥当な価格の難しさ

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お手伝いサービスは儲かるか

電気屋でたまに見かけるサービスについて思う事がありました。

 パソコンの初期設定〇千円~

 LINEのインストール〇千円~

 

こんな事にお金を払いたくない。値段も高い。
もっと言えば他人に勝手に設定とかして欲しくないし。

立派な中年ですが、あと10年くらいの間は私は使わないサービスだと思います。そうやって自分には無関係だと思いながら、ふと我に返るとそこには老親のパソコンが、ケータイが。。。

あぁ、このサービス提供してたわ。しかも無償で。

 

これ系のサービスの実情は分からないですが、ゼロベーススタートだとそれなりに大変な作業だとは思います。それにしてはお安い気もするけど、山ほど依頼が入ってウハウハですわ~という話でもない。普通に見てたら分かりますよね。頼んでる人なんて見たことない。そう考えたら、店員を本来の仕事に戻らせるための戦略なんじゃないかと思うようになりました。

 

自分たちは何で儲けるのか

電気屋は手間のかかる初期設定とかのオプションサービスで儲けようと思ってないから、それなりの値段設定にしてるのだろう思うわけです。電気屋の本業は製品を効率的に販売する事でしょう(もう、それだけじゃダメだけど)。

もしお手伝い系のオプション作業に時間を取られていたら非効率です。お手伝い系の作業をオプションサービスってハッキリ書いてあれば、客側も躊躇するので対応する時間を減らす事ができるでしょう。携帯電話は契約数の問題があるから同じ手法は使いにくい気がしますが、電気屋は面倒な客は取れなくても問題は無いですし、余計な(非効率な)仕事をしなくてもよくなるのでメリットがありそうです。ちょっと教えて~とごねられても〇千円でサービスやってますけど使いますか?って言って断る事ができるわけですから。

 

モノを買ってもらうために店員は働いているわけで、誰かのパソコンやスマホの設定を弄っている時間は完全に無駄なわけです。買ってやったんだからサービスしろ!という客はいるかも知れないけれど、サービスでモノを付けるより店員の時間を取られる方が損失が大きい。サービスで付けられるモノの原価なんて知れてるけど、店員が1時間あたりで上げる必要がある売上はかなりの額になります。(会社を運営するための利益を捻出するためには、給料の数倍は売ってくれないとダメでしょうから。)

 

妥当な値段で売る事の難しさ

儲かる仕事ってリスクは低いけれど良いお値段で仕事を受けれるって事なんですが、つまるところ、お客様に可能な限り要件の変更をさせないって事だと思っています。何を買う時も変わらないと思いますが、オプションを付けたら値段は上がりますよね。
スマホ契約のオプションは決められたサービスを決められた値段で売るだけなので、ジャブジャブ付けてしまう事はできますが、妥当な価格設定かと聞かれると基準は見つかりません。他社と比べてという点以外には。

 

他社より安ければ、何となく問題ない気がしてしまうのですが(だから談合が生まれるのですが)実際にはそんな簡単な話ではありません。特注オプションになった時点で比較する方法が無くなるわけですから。オリンピック関連で何十億という数字が出ているのですが、あんなものに妥当な金額なんてのを評価できないと思います。ちょっとした違いで数百万、数千万という違いが出てくることでしょう。

それはお手伝いのサービスだから無料ね。いやいやこれはサービス料が設定されていますよ。という電気屋で見かけるような争いが億を超える金額の中で行われていると思うと妥当な金額って難しいだろうなぁと思うわけです。


最後は双方が満足する値段って事なんですが・・・
わがままな客がいると値段を高くせざるを得ないんですよね。

 

 

おしまい。