「昔は良かった」と言ったなら

NY市場 一時1ドル140円台後半に 円安と株価の下落傾向続く | NHK | 株価・為替

 

日本が安いと見るか、海外が高いと見るか

円安が進んでいる事、そのものに対する実感ってわかないですよね。「物価が上がっている理由」の一つとしての円安は分かるけれど、将来的にどうなるのかと言うのが良く分からない。単純に「100円のモノを140円にしますわ」となったら、買わない人が増えて、もっと価格が上がる可能性あるんだろうと漠然と思うのだけど。

 

平たく言えば、100円で買えた海外製品が140円に値上がりするって事なんだよね。わかりやすいiPhoneの値上げとかそういうやつ。とは言え、小麦が高いーとか外国産の肉が高いーと言うのは安いものを食べて(節約して)しのいでいく事になるし、それで困らないとも思う。(米はそこまで高くならないだろうから、パンが無いなら米を食べる。)

 

なぜか貯金が目減りしてますよと言われたら急に損をした気分になる。社会人になってから円高に進んでいったから知らん顔できたのに、これほど急な円安は最終的に現金の価値を考え直すきっかけになってしまう。ハイパーインフレで無価値になると思わないけど100万円の価値が60万円の価値になってしまったとするなら、価値が高いうちに海外旅行に行っておけば良かったという気にもなる。ドルにしとけば良かったと言われたらそうなんだけどね。

 

日本人だから日本だけ見ていた

これまでお金に対して正しく向き合って来なかった事を反省し、この先の戦略をどうするか考えるタイミングなのだとは思う。何となくお得だから買うとか何となく貯金しておこうでは歳を取った時に後悔しか残らない気がする。老後は旅行でもしながらのんびり暮らそうと思っていても、日々を生きるだけで精一杯かもしれない。

 

要するに

 

早期退職を考えたらダメ。
リストラされるのは死活問題。
給料が上がる可能性も減少。
所得格差拡大。

 

って事を、考えるだけで憂鬱な気持ちになるわけです。やせ我慢で言えば、働いているうちで良かった、まだ地道に働けば生きて行けるはず。稼ぐ手段を失った後だと貯金に頼らざるを得ないから生活は厳しいよね…。

 

昔は良かったと言う時

おっさんにもなれば、それなりの山と谷を経験済みだ。それが自分の実力だったかと言うと全くそんな事はなくて、流れていたらそうなっていただけ。40年以上生きて、たまたま波に乗れる場所に居たんだなと思う。あまりの残業にメンタルの危機は何度かあったけれど、落ちる事なく耐えられたのはラッキーとしか言えない。

昔は良かった。それを言う時、良い未来は逃げていくような気がする。とにかく、今を生きるしかないんだから。今と未来を信じて、早期退職の夢を持ち続けてつらい毎日から目を背けながらそれでも。明日、何が起こるかわからない。日本経済も10年後は良くなってるかも知れない。

 

景気は悪かったけど、それなりに良かったんじゃない?と言えるような10年を過ごしていきたい。そして定年に近くなった頃も、昔よりも未来の方が良いに違いないと言えたらいいな。

 

 

おしまい