イクメンと呼ばれて会社で得るものなし

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私もまだ幼い子供を持つ身であるため、非常に共感できる話題でした。

私はこれまで家族に対して「仕事だから仕方がない」という言葉をたくさん使ってきました。仕事が好きだからではなく、本当に仕事がたくさんあったからです。

 

単純な話、好きでやっている仕事であれば、「仕事だから仕方がない」という言葉は発せられないと思うのです。本当にやりたい事、人のためになると感じている仕事をやっているのであれば、忙しいという言葉にはならず、仕事の内容の素晴らしさやどれだけ人のためになったのかという思いを語る事ができると思います。

 

会社人だからね

会社に所属するメリットのひとつに、組織で仕事する事があります。もし休みが必要ならかわりのメンバーに依頼する事も可能です。責任を取る場合も(一応は)会社が責任を取ってくれます。会社員サイコー。

会社の仕組みを前提とした時、本来であれば会社で代わりのきかない人材になる事は難しい事です。もちろん、一握りのカリスマリーダーが席巻する事はありますが、会社が大きくなるに従いカリスマリーダーだけでは成立しなくなります。カリスマとまでは言わないまでも、会社を背負って立つと言われるような人材だけが、代わりのきかない人材に該当すると思いますが、それ以外の一般的な社員についてはできる限り代わりのきく存在でなければ困る事になります。個人依存からの脱却ですね。

 そうは言いながら、代わりの利く人材が会社にとって本当に役に立つかというと難しい。代わりが利く人材なのだから、そのままではイラナイ人材になる可能性も秘めているためです。会社の成長を見据えるならば、代わりの利かない社員が必要になります。

 

上司の顔色を見て出世したいわけじゃない

 出世したいのであれば、代わりの利かない社員を目指す以外に道はないでしょう。会社は代わりの利く社員を出世させる意味は無いですから。そして、会社のために生きてくれる社員を欲しているわけですから。でも、これは単なる思い込みであり、間違った考え方だと思っています。なぜなら自分を評価するのは、自分の上司でしかないからです。会社や社会に貢献するなんて事の大風呂敷を広げた所で、評価するのは自分の上司でしかないのです。上司にどれだけ貢献したかによって、会社での扱いが変わるというだけの事。もちろん上司の顔色を見ながら仕事を頑張って出世街道を目指す事も人生の選択肢としてアリだと思います。それなりに給料も高くなり、社内での評判も上がる。デカい仕事ができるようになるかもしれない。それを自分のありたい姿だと考えるのであれば良い選択しだと言えるでしょう。

 

イクメンに対する理解なんてないですよ

上司の世代に子育てに対する理解がある人がどれほどいるでしょうか。会社と家庭を天秤にかけた時、家庭を優先する人材に対して上司はメリットを感じる事ができるでしょうか。会社への貢献という言葉を使っていても、結果的には自分に貢献する人材を求めているにすぎません。もし自分が上司と同じ立場に立ったとしても同じ選択をすると思います。仕事も家庭も両立できる程のバイタリティがあれば、ある程度は解決できる話ではありますが、会社にも家族にも協力を仰ぐ必要が発生します。しかしながら、家庭の事は女に任せて男は仕事しろという感覚はどこまで行っても抜けないでしょうし、これからも劇的に変わるような事はないだろうと思います。

 

結局は家族と自分で決めるしかない

私は出世する事に背を向ける事にしました。それは上司の心証を悪くする事に繋がり、将来的に不利益を被る可能性も捨てきれません。しかし、給料を貰えなくなるわけではなく、十分な生活を送ることはできるのです。(さすがに退職に追い込まれるような事はないだろうと思っています。)好きでたまらない仕事と家庭を天秤にかけるのであれば、酷く悩んだだろうと思います。自分の生き方を決める事になるのだから。しかし、給料を貰うために働いている自分にとって、給与の上昇よりも家庭の安定の方が数倍必要な事だと感じました。いざとなったら会社を辞めるかもしれないと、今のうちから考え会社と一定の距離を置き、家庭との距離を近くする事が残りの人生を考えた上で最良の考えだと判断しました。

 

おわりに

まだ若い独身の方であれば、仕事に突き進む事も必要だと思います。自分の時間の大半を仕事に注ぐ事で得られるものが必ずあります。自分もそういう経験をしてきたと思います。ただ、組織の仕事に深入りしすぎないように注意してください。必ず自分しかできない事が何なのか、自分のためになる事がなんなのか、考えながら仕事と向き合って欲しいと思うのです。

 

おしまい。