保育園は「私用」なのだけど


公用車での保育園送迎は「公私混同」→「問題なし」。そもそも保育園は「私用」なのか?

 

 

家庭の状況が人それぞれ違う事により、子育ての環境は人それぞれ違ってくる事は当たり前だと考えます。特に送迎に関しては住んでいる場所や出社時間や退社時間に影響されるので、調整は難しいのではないでしょうか。また、特に小学校までの子育て期間中で一番足りなくなるのは「時間」なので、ある程度の効率化を図りたいと考えるのは自然な事ではないかと思います。そもそも送迎という行為そのものが時間の使い方としては有意義では無いため、切り詰めた方が良い事だと言えそうです。

  

できる限り時間を大事にしたい

「公用車での保育園送迎は問題なし」という答えは出ている事に対して、「そりゃ仕方ないよね」と同調するか「えっ。税金使ってるのに?」と反発するかについては実際に毎日の子供の送迎を体験した事があるか否かで大きく違うと思います。

先に述べた通り送迎時間は切り詰めたい時間の一つであり、少しでも時間を作って子供達と団らんする時間を作った方が有意義です。送迎中に会話ができるかも知れませんが、それは家でのんびりと話をする時間の代替でしかなく効率化の一部にしかなりません。(子供の話を真剣に話を聞いてあげられないですし。)この部分だけ切り取ればお金の話ではなく、時間が最も重要だと理解されるように思います。逆に「税金を使って楽をしている」と言う部分だけを切り取ってしまえば、自腹を切ってタクシーに乗ればいいじゃないかという意見が出てもおかしくはないと思います。

世の中には色々な立場の人がいるので難しいですが、親子の関係が良好であるためにはある程度の時間は大事だと思います。仕事と育児の両立はわがままかも知れませんが、能力のある母親が、能力を生かし切る事で社会が良くなる可能性は十分にあります。そのためには、なるべく時間を作るために協力していく事が大事だと思います。

 

子供との距離感は時代や年齢によって違う

子供の年齢が上がるにつれ、手がかからなくなり自由な時間ができます。恐らく保育園の時が一番大変だと思うのですよ。保育園に行く子供たちは自分の置かれた環境を理解しつつも親と一緒にいたい気持ちを強く持っています。ちょっとした事で心が揺れてしまい泣き出してしまう子もいれば、手をあげしまう子もいます。保育園に通っている時代は親も子も大変な時期なので、周囲の大人たちは少しでも寛大な気持ちで見守って欲しいなと思います。

今は遅めの時間帯まで保育園に残っている子供たちがいます。同じ境遇のお友達がいれば寂しさも紛らわす事ができるので子供たちは逞しく成長していく事ができると思います。これも時代なのだと思うのです。おばあさん世代が「遅くまで子供を預けているなんて、子供が可哀そう」と言ったり、「子供の面倒を見れないのなら仕事を辞めてしまえばいいのに」というのは今の時代に合っていない物言いでしょう。今の子供達は今の時代に合わせて成長していきます。両親ともにバリバリ仕事してたという子供達の方が当たり前になる世の中は既に到来しているという事を上の世代には理解してもらう必要があるのかも知れません。

 

おわりに

子供は思った通りに動いてくれません。

当たり前ですが、子供は親の一部ではないから親が全てを見守る事は到底無理なのである程度諦める必要が有ります。昨今のニュースなどを見ていると子育てに関心が薄くなればなるほど、子供は親がコントロールできるものだと考えられているように感じます。もちろん親が子供の面倒を見る事、躾の範囲で行動を制限する事は正しい事だと思います。しかし、子供たちは大人のように一定のパターンで行動しているわけではなく、毎日の気持ちや体調が大人よりも大きな行動のブレとなって現れます。更に親ができないのであれば、保育園や学校がそれをやれというような発言も見かけるわけですが、一対一の親ができないものを第三者がやるというのは現実的に不可能だと思います。

本当はあれもこれも時間に余裕があれば、色々な対策を取る事はできるかもしれません。しかし現代人は時間を作る余裕が無いと思います。家から遠く離れた遠く離れた場所まで通勤しなくてはならない事も多いでしょうし、残業もあります。時短できる所をできるだけ有効活用して子育てに使える時間を作るしか道は無いのだと思います。

在宅勤務など、本当はやれる事はあるのだと思いますが、社会と会社の協力なくしては実現できないというのが実情です。今すぐに実現できなくとも、自分の子供が子供を持つようになる頃までには同じような苦労をしなくすむ良いような社会になっていると願いたいものです。

 

 

 おしまい。