給料が欲しくて仕事してんだろ?と言われた時のモチベーション

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とある打ち合わせの時、言われた事があります。
「給料が欲しくて仕事してんだろ?」

それは、予定された利益率を確保できないシステム構築案件の計画を報告している会議でした。どうやっても納期・品質を確保するためには利益を削りスキルの高い人を入れ人数も確保する必要がありました。
それなりの品質で納期は守るという戦略でなければ、障害が発生した時の対応コストが莫大に膨れ上がる可能性があります。品質に手を抜くようなリスクの先送りは、現場では誰も喜ばない事を知っています。

色々と説明を重ねていると、
「コストがかかるなら人を削ればいい。やってみないうちから出来ないと言うな。」と言うではないですか。
はぁ、ブラックですねと思うだけで特に反論はできませんでした。ワ〇ミの社長さんと同じです。無理して頑張れば何でもできるというお考えなんでしょうが、無理して頑張る事がお客様にリスクを押し付けているとなぜ分からないのか私は疑問で仕方がありませんでした。

最近は「失敗してもいいからやってみろ。」という声がもてはやされます。それが通用するのはお客様に迷惑をかけない事が前提であると私は思っています。例外はお客様もその失敗を許容できる事が合意されている場合に限りでしょう。
だから、本当に失敗した場合は責任を取らされる事が目に見えています。

自分で責任を取らないタイプの上司に限って「失敗してもいいから」という嘘をつくのは何故なんでしょうね。

「失敗とは何かと言えば、お客様の意にそぐわない状況になる。」と定義するならば、失敗していいなんて言えるはずもないのですけどね。

 

軽々しく失敗を口にする上司は金の事しか考えていないんですよね。
何も手を打たず利益が少なくなるよりは、とりあえず策を打ってから利益が少なくなる方がマシと考えてしまうのでしょう。困るのは現場でありお客様なのだから、手堅い方法を優先すべきだと私は思うのです。チャレンジする事によりさらに利益が減る可能性も大いにあるのに経験から学べない。プロジェクトの成否は計画や要員で決まるといわれているのになぁ。

 

そして冒頭の「給料が欲しくて仕事してんだろ?」です。

あぁ、その通り。
仕事に夢も希望もありません。
仕事をした分だけちゃんと給料は欲しいです。

でもね、お客様に迷惑をかけてまで金を稼ぎたいとは思えないんですよ。そんな失敗が見えるプロジェクトからはいち早く離脱したいんですよ。もちろん商売なので、もうからない仕事はやりたくないし避けて通りたい。でも、仕事だから利益が少なくともやらねばならない時があるわけで。儲からないからこっそり品質落としますね~っていいのかよって。

つまり、コンビニで買うお菓子がお値段据え置きなのにびっくりするほど容量が少なくなっている、あれと同じことじゃないかと思うんです。ルールに従ってやっている事なのに正直に言えないでいるような。そういう仕事をやっていると、モチベーションなんて上がるわけがない。


私は給料が欲しくて仕事をしています。
でも、お客様が満足してこその仕事だと思っています。
だから可能な限り自分が納得する仕事の進め方をしていきたいと思うのです。一時的な利益を求めて仕事をしても、いつかしっぺ返しがくるはずだから。



おしまい。