歯車として生きる

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噛み合ってこその歯車

会社のために必要なんだよ。と上司は言った。
会社のために働いてる訳じゃないんで。と言う言葉をぐっと堪えた。

 

会社のために働いている訳じゃないけど、会社のためになる方が自分の評価は高くなる。突っ込んで言えば上司の評価が高い方が評価が高くなる。と言うのが常だと思う。お客さんがどれだけ喜んでくれても自分の評価には響かないだろうしね。
社内の評価はどれだけ儲けたか、儲けにつながったかという事だから。いくらいい感じの言葉に置き換えたとしても儲からない仕事を定年までさせるほど会社は甘くない。

実際には評価されるという事は、関係する多くの人々が持つ歯車が上手くかみ合った場合に成立していると思う。嫌な上司でも欠けてしまったら歯車が回らなくなるだろうから、新しい歯車を持ってきて当てはめるように補修しながら動いているし。雑用をこなしてくれるアシスタントさんがいるからやるべき事に専念できる。

そういう歯車をかみ合わせる事が成果になり評価にされるんじゃないかと。

 

組織だけが歯車じゃない

よくよく考えて見ると、歯車にはお客さんも入っている。

今回だけですよ…と言って値引きをしたら、お客さんは特したと思い多少なりとも満足度は上がるだろう。けど、本当は妥当だと納得するラインで妥結できるのが丁度良い。一度、期待のレベルが上がると期待値を超える事が難しくなる。一時的に値下げすると、それを覆すのは至難の業だから、いつかは歯車は噛み合わなくなってしまう。お互いに良い関係を続けるのは丁度良いを続ける事だと思ったりする。それが本当の意味での歯車が噛み合っている状態じゃないかな。

昨今は変化が激しいので精密な歯車はいらないのかも知れないけれど、見て見ぬふりや値下げの言い訳しているだけだと思うんだよね。しっかり噛み合わない歯車はすぐにすり減って使い物にならなくなると思うから。

 

高給取りも歯車は回ってる

人が集まっている所には歯車は必ず生まれると私は思う。個人の才能がいくら高くても歯車の力が無ければ大きな力は出せない。芸能人だって所属事務所やバーターなんかで組織的な戦略で動かないとどんどん消えてっちゃう。Youtuber?マンネリ化したらコラボばっかりでしょう。無理やり歯車を繋いでるよね。逆にボランティアとか志が高い人がいれば歯車が噛み合わなくても回るんじゃないかと思えるけど、ほんとは無償のボランティアの裏にパトロンがいるだけだから。それが歯車として回ってるだけ。

俺は会社の歯車になりたくない!と言っても社会の歯車からは逃れられないのだから、冷静に周りを見た方が良い。 

 

ツルモク独身寮という漫画のセリフに「歯車にもプライドはある。」みたいな言葉があったと記憶しているのだけど、社会的に生きるってのは、そういう事なんだなと今の自分なら思える。自分の回せる歯車をきっちりと回す事が全体的に大きな力になっているんだって。歯車に替えが利く事は承知の上だけど、今の自分が歯車を回す事で今の組織も会社も社会も動いているって思いたい。それはそれは小さな歯車だとしても。

 

 

おしまい。